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貿易とは-1

ポール・クルーグマン教授は、貿易を行う両国においての生産量の増加、詰まり「消費可能量の増加」を持って貿易奨励の理由としております。しかし、如何に経済学的に正しくともシステムの運営は政治の担当です、経済学的に正しいからと言って実際の経済に生かされるケースは稀です。殆どの場合は経済学的に間違いでも、政治的に採用され易いシステムが実施されているのが現状でしょう。ここから少なくとも以下の2点の問題が発生します。


その一、先進国でのケース


貿易による利益は多くの場合、広く薄いのですが、被害は特定の人達に集中するのです。

輸出業種では生産が増大しますから、就業者、企業周辺とも利益の分配を受けられます、また、「収穫逓増」の機能によりコストダウンが齎され、国民一般も少しは利益を受けられるかもしれません。しかし、米国や最近の我が国の税制では、「乗数効果」による利益までは求め難く成っています。

又、機械化の進んだ業界ほど生産性は高く成るのですから、雇用量は少なくて良い訳です。その分支払われる賃金は少なくなり、消費力の低下に繋がります。雇用一人当たりの賃金は高くとも、人数が少なくて済むから総額として低額で済み、だから高生産性を誇れる訳です。クルーグマン教授も機械化による雇用量の減少には、軽くでは有りますが触れていた所です。

問題の被害は、輸入される業種の生産部分に集中します。流通業者以降消費者までは、其れなりに利益を受け取れますが、生産部分は破壊されます。


国策(貿易は国策です)により「広く国民利益の増大」を謳うなら、その被害者には長期とは言いませんが中期程度の補償や、就業援助は継続的に実施されなければフェア―感や社会の安定は失われて仕舞います。

そして現状を見ると、貿易を推進している国で此れが十分に行われているケースを私は知りません。

多くの場合、「努力不足」「自己責任」で片付けられています、しかし、「比較優位論」で説明される様に、貿易では「絶対優位」(生産効率だけの国際比較)は意味が無い訳です、如何に努力をし業界最高の生産性を確保し様と、「比較優位」により輸出品・輸入品は決定されます。そして先進国では多くの場合、比較劣位にある業種とは、努力では解消できない何等かの「生産要素」的制約(土地が絶対要素である農業の様に)による労働集約的な産業に成らざるを得ません。


更に、決定的な要因とは輸出の増大による、「為替レート」の高騰と言う事に成ります、恰も因果律の様に為替換算価格の高騰と言う形で、「比較優位」産業の商品力低下を齎し更なる生産効率競争へ駆り立てます。

一国内に於いて生産性の格差が激しいほど、輸出品は限定的と成り逆に輸入品種は多く成り、齎される被害は破滅的に成ります。


さて、上記のケースでは生産された商品の需要量には触れられておりません、既成の貿易論で需要量を考察範囲に入れたものは見た事が無いのです。

双方の国とも特化する事で生産性の向上が計られたとして、増産された分が総て需要される保証は無いのです。需要される事も有れば生産過多となり、余分な分だけ生産量の減少(雇用の減少→消費力の減少)となるケースも有り得ます


その二、途上国以下のケース


教本では多国間貿易については殆ど触れられてはいませんが、低開発国の中には工業生産は皆無に近い国もあります。一次産品以外に輸出するする物の無い国も現実に存在します、其処まで極端でなくとも其れに近い国は少なくありません。このような国は工業生産品の全量を輸入に頼る事となり、雇用の僅少な一次産品しか輸出できず、為替レートも其の実態に合った低レートに成らざるを得ません。すると当然、輸入品は高く買い資源量に限りの有る一次産品は安く売る事に成り、ますます経済開発からかけ離れていく事に成ります。

この様な状態からは幼稚産業の育成など不可能ですから、永久に不利な取引を継続せざるを得ません


また、このようなケースは人口・面積とも小さな国に多く、其の経済規模は嫌が上にも小さく、国際投資資金(例え善意でも)の動き次第で、極端から極端へ乱高下し易いでしょう、アジア通貨危機やアルゼンチンの様に生殺与奪の権すら外国投資機関次第と言う事に成ります。この点に付いては私も未だ詳細に追及できてはいないのですが、「正当な経済学」の理論から省みられていない面であろうと思います。何故なら、正当な経済学とは先進国が研究しているからです、クルーグマン教授もこの点では、先進国アメリカの経済学者で有る事から逃れられていない様に感じます、インドのアルマティア・センは例外に近いケースです。


我が日本もまた、正当な経済学に於ては影の薄い存在です、「経済学」学とか悪口を言われるくらいオリジナリティの有る研究者は輩出されていません、唯一今後の望みは複雑系の研究者でしょうか、此れは余談でした。



                    by狂愚男


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