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ドイツによるインドネシアへの債務スワップ

http://blog.melma.com/00112192/20040603014125

「a Tongue of the Sea (国際政治・経済の深層)」へトラック・バック





● インドネシアの「国内情勢」や「経済統計」を何も知りませんので、以下マクロ経済理論の観点からの愚考です。(●狂愚男 ◇引用)





◇ 次のドイツ政府とインドネシアの場合、ドイツ政府がインドネシア政府に有する債権の一部を放棄して、その条件として、インドネシア政府は、ドイツ政府との間で義務付けられた環境等プロジェクトを自己資金で行う事を、『債務・環境等』スワップと呼んでいるようである。確かに、『債務』と『環境』という異質な媒体のリンクが行われているが、その何処に『将来の一時点における等価性』が仕組まれているのか、全く見えない。





● 所謂金融取引における「スワップ」とは異質なもので、形が似ている事から便宜的に「スワップ」と呼んでいるに過ぎない様に思います。

強いて経済用語で言うなら、「贈与取引」でしょうね。当然ながら、通常の金融取引としての合理性は無視されているしょう。







◇ もし、何らかの経済合理性の無いトレードが行われているのであれば、それは、政治によって、つまり、権力者間の調整によって行われているものであって、つまり、名目上の『スワップ』を理由に、行われる第二補助金の類であって、結局、ドイツ政府が、新規のキャッシュを用いないで、インドネシア政府の財源から、特定のプロジェクトをインドネシア政府に強制する仕組みを作っていることになる。

この方法が頻繁に行われると、非常に不透明な『需要と供給』が行われ、国家勘定において、バランスしない勘定、経済合理性を有しない勘定が現れることになる。





● インドネシア政府が用意したプロジェクトが、本来「スワップ」と無関係に実施を予定されてい無かったものであれば、ご心配の問題も考慮されますが

この間の検証は不可能に近いのでは無いでしょうか。







◇ 通貨構造の脆弱な国では、貨幣価値の急激な下落を呼ぶだろう。その意味では、将来の一定時期に、バランスする。つまり、低所得者層の犠牲によってバランスすることになる。国家規模から見て小額のアンバランスであっても、地域経済と国民経済間の流動性が乏しい場合、一部地域の通貨の過剰流動によっても、同様のことが起きる可能性が高い。





● 一概にそうとも言えないように思います。

スワップの対象と成る債務は、償還時期に至った物でしょうから、若しスワップが行わなければ、当然インドネシア政府は何らかの方法でルピア売り$買いを行って、相当額の$を返済しなければ成りません。この場合、外為市場に於ける「$売り」が自国の輸出企業等であれば、「ルピア安」と自国通貨の流通量の増大と言う二面問題に挑まれます。中央銀行であれば外貨準備の減少から通貨不安を招きかねません。





● また、外国勢であれば直ちにルピアの流通量の増大は無いかも知れませんが、何れルピアは売りに出されます。その時には上記と同じ現象を招くでしょう、加えてその時期が特定しにくいのが大きなマイナス要因に成るでしょう。

「スワップ」によって「半額免除」&「実施時期の選択性」を確保出来るのは、政府にとってよりコントロールし易いはずです。





● 問題はインドネシア政府の姿勢一つでしょう。通貨流通量やインフレ率等に留意して、クラウディング・アウト問題などの、自国経済へのマクロ・コントロールさえ誤らなければ、非常に有利な取引だと思われます。

勿論、「実施プロジェクト」は適切に選択されている事が前提です。





● また、ドイツ政府にとっても只「債務免除」するのでは、インドネシア国民にはドイツに対する好意も持ち難いでしょう。が、この方式ならプロジェクトを通して、形として実感しやすいと思います。その分、ドイツ政府も国民に対する納得性を得やすい様に思われます。




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5件のコメント

[C1]

とても、論理的で、楽しい意見交換ができ、とても感謝します。

 さて、もう少し、議論を深められるでしょうか。

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● 一概にそうとも言えないように思います。

スワップの対象と成る債務は、償還時期に至った物でしょうから、若しスワップが行わなければ、当然インドネシア政府は何らかの方法でルピア売り$買いを行って、相当額の$を返済しなければ成りません。この場合、外為市場に於ける「$売り」が自国の輸出企業等であれば、「ルピア安」と自国通貨の流通量の増大と言う二面問題に挑まれます。中央銀行であれば外貨準備の減少から通貨不安を招きかねません。

 

(ODA Watchers)時系列を無視しています。外為による調整は、即時には、生じません。



気韻頭) 時系列を無視している積もりは有りませんが、所謂、ファンダメンタルズと言われる実態経済に対する外為調整は確かに即時では有りませんが、この様な短期の外貨購入はその国の経済規模に反比例して、短時間に反映されるでしょう。が、これは余談です。



(ODA Watchers)この部分、とても興味ある御指摘です。この『外貨の購入』或いは、『外貨の売却』が、政府間で、プロジェクト毎に、通貨の現物売買が行われているか、疑問ですが、もし、行われたと仮定すると、理論上は、他の条件が同じだったら、御指摘のように、『その国の経済規模に反比例して、短時間に反映される』はずです。ところが、もし、そうならなかったら、何らかの『資本市場に障害』があると考えられるのでは、ないでしょうか?例えば、反映速度のようなものを考えると、面白いかも、と思います。蛇足に、なりますが、円借款の場合、全て、日本側の企業とは、日本で日本の円での決裁になります。

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(ODA Watchers)ところが、脆弱な資本市場では、つまり、プレーヤーが少数であると、まず、国内のインフレが、急速に起ります。首都、或いは、地方で。これは、韓国、中国、マレーシアなど、既に実証されています。



気韻頭) まず、これは「スワップ」資金が執行された時ですね。そうですね、もともとの経済状態が均衡、若しくはインフレであれば、身の丈に合わない巨額の投資は激インフレに成るでしょうね。

  当然ながら、政府に返済分の原資が用意されていれば別ですが、殆どの場合そんな用意は無いでしょう  。起債に拠るのでしょうから、不動化していた通貨が流通し始める事に成り限られた地域に集中すれば  、貴方の言われる過剰流動性が生まれますね。

  元来、インフレは「生産の増大=雇用の増大」と成って、働いて生活する者には好ましい筈なのですが  、其れも程度と、政府の政策選択によっては一概に言えないと思いますので了解です。

  只、私が上の●で想定した「政府による返済用外貨の買い集め」による過剰流動性は、単に流通通貨量の増大によるものであり、其れよりは事業の開始による「過剰流通性」(インフレ)の方が、需要を伴っているだけマシなように思えますね。



(ODA Watchers) この部分も、とても興味のある御指摘です。所謂、『デマンド・プル』インフレか、『通貨過剰によるインフレ』か、確かに、実需が含まれることは、心の安らぎですが、その実需が、適正な乗数効果を伴う性質のものか、疑う場合が多いです。ですので、科学的分析に於いても、実需の質を、何らかの係数処理する方が、良いのでは、と思っています。

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● また、外国勢であれば直ちにルピアの流通量の増大は無いかも知れませんが、何れルピアは売りに出されます。その時には上記と同じ現象を招くでしょう、加えてその時期が特定しにくいのが大きなマイナス要因に成るでしょう。

「スワップ」によって「半額免除」&「実施時期の選択性」を確保出来るのは、政府にとってよりコントロールし易いはずです。



(ODA Watchers) 通常の国家において、通貨当局の立場は、微弱です。また、通貨政策が、国家目的である国家は、まだまだ、少数でしょう。政府がコントロールすることは期待できないし、そのようなスキルを持っていますか。例えば、日本の日銀や金融庁に、そうしたスキルが存在するでしょうか。



気韻頭) そうなんですか、海外の事情は貴方の方が遥かにお詳しいでしょうから。弱小国が規模的に見て  、世界を股に掛けるファンドマネーと比べると、ひ弱であろう事は想像できます。

  日本の当局はスキルの問題ではなく、認識、或いは、意思の問題だと思っています。

(ODA Watchers)確かに、日本は当局の意志の問題でしょう、ね。でも、『意思があって、技術が無い国』と、『技術があるのに、意思の無い国』では、私は、技術が無くても、意思のある国の方が、はるかに早く、問題を解決するだろうと思います。

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(ODA Watchers) 私の知る例は、マレーシアでマティールが行ったことです。当時、マレーシアの現地に、居ましたが、実に、きめの細かい、統制経済が実施されました。



気韻頭) マハティール首相の、IMFの圧力さえ振り切っての決断は陰ながら拍手を送りました。最近は少しはまともになったそうですが、当時のIMFの認識と其れに基づく政策は最悪だと思ってましたから。また、結果的にも「正解」でした。そうですか、当時現地に居られたのですか、羨ましいですね。

  確かに、経済政策は一つの決断だけで目的に一直線とは行きません、その政策が共通認識となった途端、裏を掻こうとか悪用しようとかする者が出てきます、寧ろ決断の後のホローこそが重要です。



(ODA Watchers)同感です。貴殿のような方が、政策立案の現場に居られれば、日本の安心です。当時のマレーシアの金融政策責任者(女性)の手腕は、素晴らしかったと思います。リンギットをドルと固定しましたが、生活物資なぢについては、非常に細かく、価格統制していました。(ハード、ソフト、両面で。)日本の制度についても、十分に研究していたと思います。マハティールは、政敵を追い落とすことに夢中だっただけのようにも、感じます。

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● 問題はインドネシア政府の姿勢一つでしょう。通貨流通量やインフレ率等に留意して、クラウディング・アウト問題などの、自国経済へのマクロ・コントロールさえ誤らなければ、非常に有利な取引だと思われます。

勿論、「実施プロジェクト」は適切に選択されている事が前提です。



(ODA Watchers) 何が正解で、何が、誤りか、誰にも分かりません。誰にも分かっているのは、権力者と政財官の癒着構造の中に居る人間にとって、金儲けのチャンスが来た、ことです。



気韻頭) そうですか、私は何が正解か、何が誤りか、を求め続けて来ましたしこれからもそうする積もりです。その途上で最初の一文に出くわした訳です、もっとも中身に集中する余り(ODA Watchers)さんの文章である事を見落としてしまったんですがね。

  現場ではそうなんでしょうね、経済援助絡みの不正・悪用は枚挙に暇がありません。しかし、だからと言って困窮国を放置して良い事にはならないでしょうから、(ODA Watchers) さんの存在価値があるのでしょう。以前よりML等からの情報提供を参考にさせて頂いております。



(ODA Watchers) そうです、ね。確かに、その答えを探す旅の途中です、ね。私のマレーシアでの仕事は、200万人程度の人口の都市の水道局民営化スキームの立案でした。会計スキームと、民営化のメリット・デメリットを比較表にして、デメリットが大きいので、民営化不必要という報告を書きました。日本の外務省は、怒っていましたが。個人的に賛成してくれる友人も多く居ました。

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● また、ドイツ政府にとっても只「債務免除」するのでは、インドネシア国民にはドイツに対する好意も持ち難いでしょう。が、この方式ならプロジェクトを通して、形として実感しやすいと思います。その分、ドイツ政府も国民に対する納得性を得やすい様に思われます。



(ODA Watchers) ドイツ政府にしても、インドネシア国民にしても、好意や友好で、大臣や官僚が、動いているとは思えません。また、彼らの眼に、国民があるとも思えません。せいぜい、マスコミ受けだけでしょう。ですから、その見せ掛けの国際世論作りに『環境、債務免除、折半』等が利用されているのです。

 もし、日本のODAが、この方式でいくならば、日本の財投は永遠に返って来なくても、公共事業の海外展開が可能であり、今後、50年以上、新たな借金と貧困をばら撒くことになる。



気韻頭) 困りました、「市民は我欲に忠実であれば、経済は最適化される」等と言う、市民には大変判り  易いデマを悪用された結果ではないかと、歯噛みをする思いをしております。私は残念ながら、現場に  臨める立場では有りませんので、せめて机上では理論的に正確な認識を得て、其れを少しでも広げられ  ればとWEBを徘徊しています。



(ODA Watchers) とても、理知的な会話ができ、幸せです。有難う御座います。今後とも、宜しく御願い致します。

  • 2004-06-07
  • 投稿者 : ODA ウォッチャーズ
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[C2]

有難う御座います。 お蔭様で幾つか新たな視点も得られそうです。

しかし、余りお邪魔をしては、と気になっています。

が、今少しお聞きしたいと思いますので、時間の取れる範囲で、差し支えの無い範囲でお付き合い頂ければ幸いです。



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(ODA Watchers)この部分、とても興味ある御指摘です。この『外貨の購入』或いは、『外貨の売却』が、政府間で、プロジェクト毎に、通貨の現物売買が行われているか、疑問ですが、もし、行われたと仮定すると、理論上は、他の条件が同じだったら、御指摘のように、『その国の経済規模に反比例して、短時間に反映される』はずです。ところが、もし、そうならなかったら、何らかの『資本市場に障害』があると考えられるのでは、ないでしょうか?例えば、反映速度のようなものを考えると、面白いかも、と思います。蛇足に、なりますが、円借款の場合、全て、日本側の企業とは、日本で日本の円での決裁になります。



気韻頭) ええ、そうです若し短時間に反映されなければ、何か有る筈です。そうだとしたら考慮に入れるべきファクターが多過ぎますね。何か実例をご存知でしょうか、差し支えなければ教えて下さい。

いずれにしても少し時間が欲しいですね、手に負えるか判りませんが考えて見ます。



気韻頭) 「反映速度」ですか、調べれば私の嫌いな「数式」に出来るかも知れませんね。

日本の場合は、其れで充分ですね、どうせ援助金は還流してくるでしょうし、買い捲っていますから償還時にも「円買い」の必要も無いのでしょうね。



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(ODA Watchers) この部分も、とても興味のある御指摘です。所謂、『デマンド・プル』インフレか、『通貨過剰によるインフレ』か、確かに、実需が含まれることは、心の安らぎですが、その実需が、適正な乗数効果を伴う性質のものか、疑う場合が多いです。ですので、科学的分析に於いても、実需の質を、何らかの係数処理する方が、良いのでは、と思っています。



気韻頭) 「適正な乗数効果」が生まれるかどうかは、当事国の経済状況によりますね。例えば、今の日本の様にあらゆる階層に借金が有る様ですと、しかも支払い期限に迫られていれば「逃げ水」が出てしまい乗数どころでは無くなるでしょう、ご存知の様に金融機関に入るとGDPには反映しませんし、その金融機関自体が乾いたスポンジと化しています。

また、乗数経路の途中に「不動蓄積」を持つものが入っていれば、そこで途切れてしまいます。貧富の差が激しければ激しいほど、途切れ易いでしょう。サプライサイドへの資金投入の弱点なのですが、判っていてもピンポイントで無いと有力者へのキックバックが取り難い為、デマンドサイドへの資金投入は行われませんね。当然、投入を受ける側の「対費用効果」の問題も大きいのですが。



気韻頭) 「実需の質」を掴むのは其れほど難しくは無いと思いますが、人手が掛かりそうですね。現場の方達が良い方法を考えてくれるでしょう、其れに、この分析が得られれば事業計画の適正化には、小さからぬ影響が有りそうですね。



気韻頭) 一般的に、困窮国に於ての「乗数効果」は幾らくらい望めるものでしょうか、ご存知の事例が有りましたら教えて下さい。



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気韻頭) そうなんですか、海外の事情は貴方の方が遥かにお詳しいでしょうから。弱小国が規模的に見て  、世界を股に掛けるファンドマネーと比べると、ひ弱であろう事は想像できます。

  日本の当局はスキルの問題ではなく、認識、或いは、意思の問題だと思っています。



(ODA Watchers)確かに、日本は当局の意志の問題でしょう、ね。でも、『意思があって、技術が無い国』と、『技術があるのに、意思の無い国』では、私は、技術が無くても、意思のある国の方が、はるかに早く、問題を解決するだろうと思います。



気韻頭) 同感です。

で、この「当局の意思」をテーマにしたいと思って来たのですが、残念ながらこの部分の情報は公表されませんし、漏れても来ないのですね。勢い「怒」の連発に成ってしまい顰蹙を買っています。



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気韻頭) マハティール首相の、IMFの圧力さえ振り切っての決断は陰ながら拍手を送りました。最近は少しはまともになったそうですが、当時のIMFの認識と其れに基づく政策は最悪だと思ってましたから。また、結果的にも「正解」でした。そうですか、当時現地に居られたのですか、羨ましいですね。

  確かに、経済政策は一つの決断だけで目的に一直線とは行きません、その政策が共通認識となった途端、裏を掻こうとか悪用しようとかする者が出てきます、寧ろ決断の後のホローこそが重要です。



(ODA Watchers)同感です。貴殿のような方が、政策立案の現場に居られれば、日本の安心です。当時のマレーシアの金融政策責任者(女性)の手腕は、素晴らしかったと思います。リンギットをドルと固定しましたが、生活物資なぢについては、非常に細かく、価格統制していました。(ハード、ソフト、両面で。)日本の制度についても、十分に研究していたと思います。



気韻頭) そうでしょうね、いや、本心この眼で見ていたかった。



(ODA Watchers)マハティールは、政敵を追い落とすことに夢中だっただけのようにも、感じます。



組織ですから、組織の長とはそう言うものでしょう、また、専門ならぬ長が現場をうろちょろしたのでは、出来る事も出来なくなりますし、あの決断は兎も角、凄いですよ。

残念ながら今の日本には求め様もない人材だと思っています。



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(ODA Watchers) そうです、ね。確かに、その答えを探す旅の途中です、ね。私のマレーシアでの仕事は、200万人程度の人口の都市の水道局民営化スキームの立案でした。会計スキームと、民営化のメリット・デメリットを比較表にして、デメリットが大きいので、民営化不必要という報告を書きました。日本の外務省は、怒っていましたが。個人的に賛成してくれる友人も多く居ました。



気韻頭) そうでしたか、そうですか、少し不謹慎ですが、痛快でしたね。

しかし、良い度胸をされてます、反動が大きい事はお判りでしたでしょうに、「信念に体を張る」等と言うのは簡単ですが、いざとなるとなかなかなかなか。



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2点ほどお尋ねしておりますが、くれぐれも差し支えの無い範囲で教えて下さい。



  • 2004-06-07
  • 投稿者 : 狂愚男
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  • 編集

[C3]

◆当方こそ、突然に長々と議論をさせて頂き、本当に恐縮です。また、私自身、おぼろげに抱いていた問題意識が、この質疑を通じて、少し明瞭になってきました。以下、貼り付けます。

また、

http://blog.melma.com/00112192/20040607232333

でも、御覧になれます。

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(ODA Watchers)この部分、とても興味ある御指摘です。この『外貨の購入』或いは、『外貨の売却』が、政府間で、プロジェクト毎に、通貨の現物売買が行われているか、疑問ですが、もし、行われたと仮定すると、理論上は、他の条件が同じだったら、御指摘のように、『その国の経済規模に反比例して、短時間に反映される』はずです。ところが、もし、そうならなかったら、何らかの『資本市場に障害』があると考えられるのでは、ないでしょうか?例えば、反映速度のようなものを考えると、面白いかも、と思います。蛇足に、なりますが、円借款の場合、全て、日本側の企業とは、日本で日本の円での決裁になります。



気韻頭) ええ、そうです若し短時間に反映されなければ、何か有る筈です。そうだとしたら考慮に入れるべきファクターが多過ぎますね。何か実例をご存知でしょうか、差し支えなければ教えて下さい。

いずれにしても少し時間が欲しいですね、手に負えるか判りませんが考えて見ます。



気韻頭) 「反映速度」ですか、調べれば私の嫌いな「数式」に出来るかも知れませんね。

日本の場合は、其れで充分ですね、どうせ援助金は還流してくるでしょうし、買い捲っていますから償還時にも「円買い」の必要も無いのでしょうね。



◆(ODA Watchers)この部分の私の念頭にありましたのは、端的に、『賄賂』です。一時期、巷で、インドネシアでの一部利権集団への『賄賂』比率が、世銀で3割を通常と考えている、という実しやかな説が、日本のNGO間で流れたことがあります。これは、インドネシアに限ったことではなくて、早急に先進国と呼ばれたいマレーシアでも、マハティール氏が、何度も、現地新聞紙上で、嘆いて見せたものです。これは、韓国でも、御決まりのものです。勿論、私は実情を知る立場にありませんが、それ故に、一つの仮説について、興味があります。これは、私の立てた推論ですが、例えば、この『投資的経費』の内の『消耗経費』(賄賂)は、円借款の場合、円のまま、保有されることはないのではと仮定し、『現地通貨』或いは『ドル・ユーロ』に変換されている、と推測して、さらに、国外に、隠匿されていると仮定する。これが、仮説の、条件です。その条件のもとで、『限定された地域にのみ、投資が外資で実行された場合に』、この『漏水(?)』分が、恰も、水道管の漏水のように、流速に影響しないか、と思っています。アジアの水道技術者が、好んで読む専門誌の広告に、『水道管のパイプの振動から、穴の場所を突き止める数式』が出ていました。対称性のある、偏差を用いた式だったと思います。正確には、今、思い出せません。

 ◆(ODA Watchers)また、私の理解では、もし、マクロに見た場合、ファクターが多いのか、一寸、分かりません。むしろ、本来は、理論値に近いものが出ると思うのです。もし、歪みがあるなら、不健全な部分の存在を暗示すると思うにですが、如何でしょうか。



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(ODA Watchers) この部分も、とても興味のある御指摘です。所謂、『デマンド・プル』インフレか、『通貨過剰によるインフレ』か、確かに、実需が含まれることは、心の安らぎですが、その実需が、適正な乗数効果を伴う性質のものか、疑う場合が多いです。ですので、科学的分析に於いても、実需の質を、何らかの係数処理する方が、良いのでは、と思っています。



気韻頭) 「適正な乗数効果」が生まれるかどうかは、当事国の経済状況によりますね。例えば、今の日本の様にあらゆる階層に借金が有る様ですと、しかも支払い期限に迫られていれば「逃げ水」が出てしまい乗数どころでは無くなるでしょう、ご存知の様に金融機関に入るとGDPには反映しませんし、その金融機関自体が乾いたスポンジと化しています。

また、乗数経路の途中に「不動蓄積」を持つものが入っていれば、そこで途切れてしまいます。貧富の差が激しければ激しいほど、途切れ易いでしょう。サプライサイドへの資金投入の弱点なのですが、判っていてもピンポイントで無いと有力者へのキックバックが取り難い為、デマンドサイドへの資金投入は行われませんね。当然、投入を受ける側の「対費用効果」の問題も大きいのですが。



気韻頭) 「実需の質」を掴むのは其れほど難しくは無いと思いますが、人手が掛かりそうですね。現場の方達が良い方法を考えてくれるでしょう、其れに、この分析が得られれば事業計画の適正化には、小さからぬ影響が有りそうですね。



気韻頭) 一般的に、困窮国に於ての「乗数効果」は幾らくらい望めるものでしょうか、ご存知の事例が有りましたら教えて下さい。



◆(ODA Watchers)この当たりは、漠然と、ハロッド・ドーマーの式などを、思い浮かべていました。ハロッド・ドーマーについては、実は、私は結構、批判的ですが、使い勝手が良いので、『経済の成長率=s(貯蓄率)/v(資本係数)』を念頭に、資本係数を各国共通と勝手に条件付けして、考えていました。でも、資本係数こそ、今の課題と密接に関係しているのかもわからないです、ね。今、気づきました。この曖昧な、厄介な係数に、挑むのは、一寸、引いてしまいます、ね。如何でしょうか。この当たり、厳密さを欠いていたり、学問的でない、或いは、間違いがあるかも分かりません。御指摘ください。

◆(ODA Watchers)次の御指摘は、素晴らしいです。『乗数経路の途中に「不動蓄積」を持つものが入っていれば、そこで途切れてしまいます。貧富の差が激しければ激しいほど、途切れ易いでしょう。サプライサイドへの資金投入の弱点なのですが、判っていてもピンポイントで無いと有力者へのキックバックが取り難い為、デマンドサイドへの資金投入は行われませんね。当然、投入を受ける側の「対費用効果」の問題も大きいのですが。』若い頃に、韓国の経済構造を分析する仕事をしましたが、『乗数経路の途中に「不動蓄積」を持つものが入っていれば、そこで途切れてしまいます。貧富の差が激しければ激しいほど、途切れ易いでしょう。』という、視点が欠如していました。今思えば、この視点があれば、もう少し、韓国の中小企業育成の実利に添うレポートが書けたかも分かりません。でも、今は、そのエネルギーも消耗気味です。
  • 2004-06-08
  • 投稿者 : ODA ウォッチャーズ
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[C4]

手許にあります、シンガポールで昨年、買ったマレーシアの政局を主にターゲットにしたレポートの中に、[Gambling with Money]という項目があり、そこに、[Outstanding Private Sector External Debt,19871997]の表があります。Bank Negara(国立銀行)の統計資料ということです。

 そこでの、中長期借入金が、1991から1997で、約10倍になっています。勿論、1997.June以降のアジア通貨危機に伴う借入が、巨額ですが、それ以前においても、6倍の伸びです。
  • 2004-06-08
  • 投稿者 : ODA ウォッチャーズ
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[C5]



◆(ODA Watchers)この部分の私の念頭にありましたのは、端的に、『賄賂』です。一時期、巷で、インドネシアでの一部利権集団への『賄賂』比率が、世銀で3割を通常と考えている、という実しやかな説が、日本のNGO間で流れたことがあります。これは、インドネシアに限ったことではなくて、早急に先進国と呼ばれたいマレーシアでも、マハティール氏が、何度も、現地新聞紙上で、嘆いて見せたものです。これは、韓国でも、御決まりのものです。勿論、私は実情を知る立場にありませんが、それ故に、一つの仮説について、興味があります。これは、私の立てた推論ですが、例えば、この『投資的経費』の内の『消耗経費』(賄賂)は、円借款の場合、円のまま、保有されることはないのではと仮定し、『現地通貨』或いは『ドル・ユーロ』に変換されている、と推測して、さらに、国外に、隠匿されていると仮定する。これが、仮説の、条件です。その条件のもとで、『限定された地域にのみ、投資が外資で実行された場合に』、この『漏水(?)』分が、恰も、水道管の漏水のように、流速に影響しないか、と思っています。アジアの水道技術者が、好んで読む専門誌の広告に、『水道管のパイプの振動から、穴の場所を突き止める数式』が出ていました。対称性のある、偏差を用いた式だったと思います。正確には、今、思い出せません。

◆(ODA Watchers)また、私の理解では、もし、マクロに見た場合、ファクターが多いのか、一寸、分かりません。むしろ、本来は、理論値に近いものが出ると思うのです。もし、歪みがあるなら、不健全な部分の存在を暗示すると思うにですが、如何でしょうか。



●気韻頭)そうでしたか、この「漏水」と言う事に成りますと当然表に出ては困るのですから、当事国の為替市場には出ないでしょう。贈り手から直接第三国の「仮名口座」へ入り「洗濯」を済ましてから、必要分づつ引き出されるのではないでしょうか。従って当事国の経済・通貨を監視しても、想定した乗数が出ていない事しか確認でき無いでしょう。その原因が「借金」なのか「漏水」なのか「経路中の不動蓄積」なのかの特定は不可能ではないにしても、容易ではないと思います、脱税の捜査くらいに。



●気韻頭)素人の私にはODAの実態に関する基礎知識が無いのですが、この漏水は何処で起きるのでしょうか、例えば、円借款でのプロジェクトを日本企業が請け負った場合で、日本政府、相手国政府、日本企業、相手国の工事会社、その下請け、孫受け、のどの段階で漏れるかによって影響は変わってきませんでしょうか。

其れと、漏水を受け取るであろうキーマンは一人でしょうか。更に日本側か、相手側か、によっても現れる影響には違いが出ますね。

当該地域の通常の流速予測(プロジェクトが無かった場合)、プロジェクトが執行された時の予測、夫々の結果、とその期間のプロジェクト以外の特殊事情の検証。

相手国のマクロ的状況に拠る影響も考慮する必要が有りそうですね。



思い付くままに連ねて見ましたが、如何にも纏まりません。以下の辺りを少し読んで見ましたが、付け焼刃の感は拭えませんし、WEBにお勧めのサイトは無いでしょうか、ご存知のものが有りましたら教えて下さい。



http://www.tetsusenkai.net/column/index.cgi?act=artsel&tree=14&art=1016412135



http://www.asean.or.jp/general/statistics/statistics01/base11.html



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気韻頭) 一般的に、困窮国に於ての「乗数効果」は幾らくらい望めるものでしょうか、ご存知の事例が有りましたら教えて下さい。



◆(ODA Watchers)この当たりは、漠然と、ハロッド・ドーマーの式などを、思い浮かべていました。ハロッド・ドーマーについては、実は、私は結構、批判的ですが、使い勝手が良いので、『経済の成長率=s(貯蓄率)/v(資本係数)』を念頭に、資本係数を各国共通と勝手に条件付けして、考えていました。でも、資本係数こそ、今の課題と密接に関係しているのかもわからないです、ね。今、気づきました。この曖昧な、厄介な係数に、挑むのは、一寸、引いてしまいます、ね。如何でしょうか。この当たり、厳密さを欠いていたり、学問的でない、或いは、間違いがあるかも分かりません。御指摘ください。



●気韻頭)学者ならぬ一経済オタクには荷が重過ぎますし、先にも申し上げました様に、数式は大嫌いなのです。(苦笑)で替わりに以下をご参照下さい、如何にも信頼性が薄いと言わざるを得ない様です。



http://homepage1.nifty.com/tonogi/madeconomists/yubenron/kyaku.html



この冒頭、三面等価の原則を使って S(貯蓄)=I(設備投資)と導いていますがこのページでの批判を別にしても、前出の「不動蓄積」が有ります。その上銀行の「信用創造」も、日本では約26倍程に成っていたと思います。前提となる基本式自体にこの様な曖昧さが有っては、実測的には信頼出来ない様に思います。



◆(ODA Watchers)次の御指摘は、素晴らしいです。『乗数経路の途中に「不動蓄積」を持つものが入っていれば、そこで途切れてしまいます。貧富の差が激しければ激しいほど、途切れ易いでしょう。サプライサイドへの資金投入の弱点なのですが、判っていてもピンポイントで無いと有力者へのキックバックが取り難い為、デマンドサイドへの資金投入は行われませんね。当然、投入を受ける側の「対費用効果」の問題も大きいのですが。』若い頃に、韓国の経済構造を分析する仕事をしましたが、『乗数経路の途中に「不動蓄積」を持つものが入っていれば、そこで途切れてしまいます。貧富の差が激しければ激しいほど、途切れ易いでしょう。』という、視点が欠如していました。今思えば、この視点があれば、もう少し、韓国の中小企業育成の実利に添うレポートが書けたかも分かりません。でも、今は、そのエネルギーも消耗気味です。

ODA ウォッチャーズ (20040608 03:27:35)



●気韻頭)認めて頂くのは、何時でも嬉しいものです、有難う御座います。でも本当はこれでは道1/3なのです。これを「如何すれば動かせるのか」を見つけて政策に仕上げ、実施させてこそ完了なのです。

今は道半ばを目指していると言った所でしょうか、遠い道です、多分出来ても2/3迄かな。諦めはしませんけどね。「不動蓄積」の元は「余剰生産物」です、そして余剰である為消費が担保されていないのです。生産されたものは消費(投資)されなければ、次の生産量が減ってしまいます、(失業)この辺りに手掛かりが有りそうなのですがドウドウ巡りばかりしています。又、余談でした。



■ 補足

手許にあります、シンガポールで昨年、買ったマレーシアの政局を主にターゲットにしたレポートの中に、[Gambling with Money]という項目があり、そこに、[Outstanding Private Sector External Debt,19871997]の表があります。Bank Negara(国立銀行)の統計資料ということです。

 そこでの、中長期借入金が、1991から1997で、約10倍になっています。勿論、1997.June以降のアジア通貨危機に伴う借入が、巨額ですが、それ以前においても、6倍の伸びです。

ODA ウォッチャーズ



●気韻頭)先ほどの「アセアン」に総残額だけは載っていましたが、凄い増加率ですね。融資の中身次第では、何れ一悶着起きそうですね。ODA Watchersさん達の元気が重要に成ると思います、今後一層のご健闘を期待して居ります。

兎も角、少しODA関連の基礎知識を仕入れて見たいと思います。
  • 2004-06-09
  • 投稿者 : 狂愚男
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