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治水経済学ですか!

治水経済学素人風

 最初にこの記事を眼にした時は、お尻がくすばゆく成り椅子からズッコケて仕舞ったのですが(笑)、私の事を書いてもらっているのに無視はまずいと思い直して今日見に来ました。これなら何とか書けそうなので、感ずるところを綴って見ます。





 原始的な経済は自由放任主義的なモノであったと、私はそう考えます。日本の過去を参照すると、領主は年貢や使役を受けこそすれ、領民の経済活動をさほど制御していません。勿論、その領地外にまで及ぶ貿易問題とか、一部の規制はあったでしょうが。まだまだ領地内の経済活動を自らの制御下で安定、発展させようなどとの発想は希薄だったと思うのです。あくまでも市場は自由放任で栄えるに任せる的な発想であり、テレビの時代劇に見られるような悪徳**がどうのこうのなどは「お話」を面白くする為でしょう。





私もこの為に調べたのではなく、此れまでに折に触れ見聞きした記憶を頼りに少し書いてみます。

「信長の楽市楽座」が特筆されている事から見て、通常は商業にも何等かの公的負担が求めれれていたのであろうと思います。しかし、当時の農業にしても工業にしても、其の生産性は現代と比べればトンでもなく低い物で有ったと思われます。で、地域外にまで移出できる物品は、極限られたものであったでしょう、詰まり自ずと地産地消が実現していたと思われます。それどころか少し街から外れれば、自給自足しか方法が無かったかもしれません。話がそれましたが、そんな中で、地域外にまで移出できるほどの生産性を持っていた産業はどんな物だったでしょうか、恐らく特産品、名産品などとして其の一部は現代にも残っている物ではないでしょうか。それにしても量的には現在の大量生産とは比べ物に成らないでしょうし、輸送にしても舟か荷馬車が精々でしょうから他地域の富裕者層が対象だったでしょう。そしてそれらは恐らく領主の「鑑札」と言った権威付けと、応分の負担を交換していたのではないかと推測されます。





 これに対して、近年の経済学者であるケインズは反論します。彼の主張を一言で書けば、「市場万能主義」を排し「国家による総需要管理」の必要性でしょうか。つまり国家によって需要を制御出来れば、自国の経済を安定なり、発展出来るとしている訳です。この発想が、昨今の経済専門家達の下敷きになっているのでしょう。竹中大臣然り、ヘリコプターマネー賛美者然り。そして最近は「経済がわかれば、人もわかる」なんて、そのような証券会社のCMも有るくらいです。なんか、変です。気のせいかな。





ケインズに対する認識は少し私とは違う様です、「資本主義経済事象を分析すると、如何しても矛盾が発生するシステムに成っている、其れを修正するのは政府の役目である」と言うのがケインズの経済学の様に思えます。しかし、ケインズの原書はおろか翻訳本ですら非常に難解で、しかも膨大なのです。当然ながら私も読破に挫折しております(泣)、翻訳本の翻訳をヤット数冊読めただけです。此れからも折を見て(気合が乗ったら)挑戦は続け様とは思っているのですが・・・。





 経済は供給側と需要側があって回転し、国家が需要側にのみ働きかけても効果は乏しいと思います。皆さんは何年か前の、地域振興券をどう使ったでしょう。どこかに消えてしまったと言うのが、ごく自然な感じではないでしょうか。しかしこの景気回復に金をばら撒くと言う発想が、上記のヘリコプターマネー論に思えるのです。これでは市場に円(金)が溢れだぶつき、相対的な円の価値が下落しかねません。円の価値が下がるとインフレになるから、ヘリコプターマネーの量を制御して制御しようとでも考えているのでしょうか。





元々、ケインズが気付いた様に資本主義経済においては、供給側に「貨幣」が滞留しやすい特徴が有ります。現在の日本がデフレと言われるのは、この現象が極端に成っているからです。一昨年秋から昨年春にかけて「円高」是正の為に日銀が$買いを行なったのを覚えて見えると思います。この原資となった「円」は新規発行によります、約30兆円でしたがこの円が株式市場や、首都圏の不動産投資という形で日本国内にばら撒かれました。此れが昨年春からの景気持ち直し感の原因である所は、以前にお話したので覚えて見えると思います。





 しかし以前の、何処かに消えたような地域振興券と同じ轍を踏む可能性が高いと、そう私は感じるのです。この問題は「お金を貰える」などと脳天気に構えては駄目で、その出所は自分達が関与できないが、自分達の金(税金、消費税含む)だという認識も必要でしょう。ばら撒き行政で経済を回復させようとするなら、その費用と効果を考える必要も有るのです。どう考えても地域振興券程度では、その効果が1を下回ると思うのです。100円を投資して数円、数十円の効果を期待する。そんな感じでしょうか。残りの大部分が、また消え去る。しかもその効果は一過性のものでしかなく、継続性も持たないでしょう。しかもその後にはインフレだけが残り、私ら庶民を苦しめる。これを何かに例えるならば、それは治水事業でしょうか。需要側である私達は、言うならば河口に広がる平野です。そこにヘリコプターマネーという雨を降らして河川の流量を増やす目的でしょうが、本当は河の上流にあるダムなどの放出量を増やさないと駄目だと思うのです。河口側の平野ばかりに注目していると、そこはどんどんと干上がって行きます。これが現在の景況感なり経済政策であって、本当はもっと活力のある河川になり得る筈の経済を萎縮させているのではないでしょうか。





さて、地域振興券に付いては某党の人気取りに過ぎず、当然、其の額も其の効果も其の程度と言う事です。現在、貨幣量で270兆円だそうですから?%ですか、理想的と言われるインフレ率は3・4%と言われていますから、信用創造分を見込んでも50兆円規模の貨幣を、適切な場所に投入するのでなければデフレ脱却は出来ないでしょう。勿論、実施となれば専門機関により拠り具体的な調査を行い、規模・時間・場所を決定しなければ成らないでしょうけどね。

上で書きました、日銀の介入による新券は其の殆どが、株や土地と言った富裕層や企業に流れたでしょう。詰まり、現実に「潜在消費力」の溜まっている所には届いていないと思われます。此れでは仰る様に「乗数」は望むべくも有りませんね。





唐突ですが、電子データ―を弄って稼ぐ連中の力を殺がない事には、生活経済は正常化出来ない様に思えます。ここも未だ私には手の届いていない分野なので、具体的なお話は暫く先に成ると思いますが何れそんな機会も有ると思います。



                                   by狂愚男




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